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2008年3月22日 (土)

TRPGコストとTRPG出版の現状について

「マァックス!」
「ジョォオ!」

(二人はしっかりと抱き合う)

「本日はTRPGコストについて語ることにしよう」

「コストってなんだい?」
「具体的には”遊ぶにあたっての手間(時間、お金、他)”のことを指すね」
「なんでTRPGにはコストがかかるんだい?」
「それはだね、結局集団で遊ぶ遊びだからね、場所を用意して、そこに集まって、皆でゲームをして、解散する、一連の集会を開いて解散するまで、非常に手間暇が要求されてしまうんだよ」
「難しいね、ちょっと集まってどっか行って遊ぶ、ってわけではないんだね」
「まぁゲーセン行って遊んで帰ってくる、どこかのお宅でWillを遊ぶのとはまぁ10倍以上の手間暇がかかる遊びではあるね。アナログゲーム、例えば人生ゲームとかであれば結局集まってそれで遊ぶのと、TRPGという遊びで遊ぶのには物凄い差が生じるね」
「何故だろう」
「結局、司会進行役のGMが準備をする手間がもうシンジラレナイぐらいにかかるんだよ」
「あとは場所を用意する手間だね、参加者への連絡」
「GMのシナリオを商業既成シナリオを使うにしてもその内容の習熟、ルールブックの習熟、とにかくTRPGはかなりの部分、半分以上をGM一人で背負ってしまっているところがあるね」

「もうそうなると、既婚男性、女性には”遊ぶな”と言っているような感じだね」

「オンラインで遊べ、という手もあるけれどね、結局準備の手間は同じようなものだよ。オンラインは場所の用意を省くだけに過ぎない。所詮オンラインはボイスチャットを使っても、”場の雰囲気や臨場感”は絶対に出ないんだよ。直接資料や地図を見せることもできずに、メールや他のツールで代用するしかない。手間はオンラインも別の意味で充分かかる」

「偉大なるFEARは何か対策を打っているのかい?」
「セッションの運営システム改善に関しては大分よくやっているとは思うよ」
「ただ、このゲームセッションを開くに当たって、”まるでホームパーティに人を呼ぶぐらいの手間暇”をどうにかするようには当たり前だけれど、できていないね。それは既にTRPGを取り巻く社会状況というか、ゲームシステム一つでどうにかできるものではないんだよ」

「むずかしいね・・・となるとあれかい、独身でしかも若い者でしかTRPGはできないのかい?」
「海外なんかだと、数十年がかりのキャンペーンをガレージとかでそのまんまの状態を保持して遊ぶ、という状況もあるらしい。クラシックD&Dの話だけれど。”ウサギ小屋”と揶揄される日本のマンション、家屋では厳しいね」
「何か手はないのだろうか」
「いや・・・これはどうしても日本国内事情と、国内TRPGを取り巻く事情的にそうそうどうにかなるものではないね。出来るとすれば、そういった実際の手間暇を参加メンバー全員で分散する、ということだね」
「どういうことだい?」

「場所決定、人の連絡、その場を借りるための代金用の集金、とにかくゲームをするにあたっての雑用というものを他の人間が分担する。またGMにルールの完全な習熟を求めないで、他の参加メンバーも充分に習熟する。そしてGMの不手際を悪用して利己的に行動しない、などとにかくGMの手間、つまりゲームを行うにあたっての様々なタスク、仕事を皆で負荷分散していくしかない」
「むずかしいね」

「そうかもしれない。ただ地方では人を集める時点で既にかなり絶望的なところがある。集まってもそりゃぁ目も当てられないような連中かもしれない。リスクが高すぎる。結局TRPGというものは見知った連中でダラダラ遊ぶのが良い遊びなんだよ。一見さんだけで遊ぶにはどうしても刹那的な楽しみを求めて限界が生じるね」
「そういうのはどうにかならないのかい?」
「昔は雑誌が人集めのための掲示板になっていたようにも感じる。今もそうだろうと思うけれど、それがどこまで有効に活用されているのか疑問だ。あとは音楽とかで言えば楽器ショップなんかではメンバー集めの張り紙とかが張ってあってどうにかメンバーを集めることができる。ただTRPGの場合所詮”遊び”で、音楽のセッションメンバーとは重要性が異なる。ただ、結局都内や大都市と比べて地方でTRPGという極めてマイナーな遊びをする場合、学校などに所属していない限り、いや所属していてすらもしかして、非常に最初の人集めの時点で困難だ、ということは知っておいていいと思うね」
「なんとかならないものかな」
「こういうのはもうさすがにアマチュアやファンでどうにかなるものではない、と思うんだけどね。プロ側にお願いしてそういう情況改善をしてほしいところではあるのだけれど、恐らく無理だろうね」
「何故?」
「彼等が既に一杯一杯だからだよ、例えばメタルヘッド/D20のようにね。」
「こんなに出版部数が増えているのに?」

「そこらへんを勘違いしている人が多いようだね。全体として出版点数は増えているんだよ。だから出版点数が増えていることは特に出版業界の潤いや盛り上がりを意味してはいないんだよ。販売部数は減少しているからね。さらに返本率は4割だ。売られる本の部数の4割は返却される。はっきり言えば、”出版点数は増えていて、販売部数は減少している”つまり

自転車操業状態になっている

んだよ、我らの愛すべき出版業界、その寄生虫たるTRPG出版業界は。」
「なぜそういうことを知らせないのだろう?」
「知らせてどうにかなるかい?ますます拍車をかけるだけかもしれない。昔からプロはアマチュアに対して情報開示する方向性にはないからね。伝えないまま、そのまま滅びていくことにしているのだと思うよ」
「むしろ危機感をユーザが感じて、”お布施の替わりにあるいは税金替わりに、出資金として、あるいは融資として”TRPG関連商品を買っているかもしれない」
「あまり直接的には意味がないんだけどね。まぁひとつの方法ではある」
「むずかしいね」

「まぁともあれ地方における既婚男性、女性に対するTRPGの普及は、ある意味現在絶望的、ということだよ」
「オーマイガーッツ」

「都内や大都市でも恐らくさほど事情は変わらないと思うけどね」

(追記)

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