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2008年12月21日 (日)

シャドウランレッグワーク2「シャドウランにおけるレッグワークI」

「猫探しねえ」
「これからどういたしますか?」
「どういたしましょうかねえ」

俺は嘆息し、口に煙草をくわえる。猫探しか。確かにでなければ俺のようなしがない探偵に、呼ばれるような依頼でもないだろう。俺に荒事はできない。猫探しか。3日以内に一匹の猫を探す。報酬は5000新円。諸経費は別途支給。まぁ妥当な依頼なのだろう。魔法も使えなければ(この世には使える探偵もいるらしい。オカルト探偵というそうだ)、銃も満足に撃てるわけでもない。であればサムライが呼ばれる。

ではこの少女は何なのか。まさかモノソードでヤクザの事務所に特攻するような事態が発生するとも思えないが。

ジョンソンは言った。この少女は保険だ、と。一緒に行動することを要求されている以上、連れていくしかない。

ふと少女を見れば、得にこちらに気にするわけでもなく、モノソードを持ちつつ山高帽を目深にかぶり、こちらの後ろに立っていた。護衛のつもりなのか。

俺は天を仰いだ。40に手の届く、まさかしがない探偵で、魔法的にも不活性なマンデインのこの俺が、魔女っ子をお供につけるような仕事を受けることになろうとは。魔女とはもっと婆さんか、奥様は魔女のトリデオにもあるように、ナイスバディな美女であるべきだ。魔女っ子では次にくるのは魔法使いサリーの世界だ。モノソード。モノソード・サリイか。

益体もないことを考えていると、魔女っ子の視線を感じる。

「・・・人に会うか」

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シャドウランにおいて提供されている情報収集には以下の方法が用意されている。

1 マトリクス
2 レッグワーク
3 魔法
4 電子機器

そして今回詳細な説明をするのはレッグワークである。1,3,4について別途記述する(かもしれない、本当はこれらは有機的に問題解決手段として絡むので記述する必要がある)。

シャドウランにおける情報収集の比重は高い。それが正否を分ける場合もある。なぜならば「銃撃での戦闘における不確定要素は大きく、その不確定要素を軽減する方法として情報収集の比重が高くなっている」からである。

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そしてこれは以前書いたように、「PLの問題解決能力」と「GM側の内科的、外科的な情報提供、シナリオ運営能力」と関係する。シナリオとは突き詰めれば「GMからの問題提示をいかにしてPLが解決するのか」の一連の経緯を記述したものに過ぎない。

つまり戦闘も、交渉も、それらは両輪であり、どちらの比重が高いわけではない。

要はPLが提示された問題をいかにして解決できるのか、というレパートリーの多さの違いにすぎない。

しかしそこに問題がある。システムとして提供されている「問題解決手段」には大きな偏りがある、ということでる。特に戦闘は精神的興奮を起こしやすく、TRPGの歴史から鑑みても最重要視されることが多い。シャドウランもまた、結果として非常に戦闘による「問題解決」が重要視されている(例:スキルソフトが銃撃の方がエチケット知識値段が高い)

そのような中で、情報収集、今回にいえば「レッグワーク=足を使った情報収集」はどのような役割を果たすのか、ということを考慮に入れなければならない。

戦闘への中継ぎ、最終戦闘の前準備としての情報収集なのか、それとも問題解決手段としてのひとつとしての情報収集(交渉)なのか。これは常にPLとして考慮すべき点であると考えられる。

個人的には、「基本情報収集は戦闘の前準備として存在するが、それによって問題が解決するのであれば、解決する方向にすべきである。戦闘のみが問題解決手段ではない」と考えている。

戦闘なしで、物事を解決できるシャドウランナーはきわめて優秀である、と言って良い。
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シャドウランでのレッグワークは、サイバーパンク的なオーソドックスな情報収集である。参考書籍にもあるように基本「人から人に出会って話を聴く」のは情報収集手段として最も基本的な手段である。シャドウランナーのような職業的犯罪者にとって「コネ=人と人のつながり」は一般人と異なり非常に重要である。

シャドウランナーがジョンソンなどから依頼をされ、その問題解決を期待されるとき、そのコネクションを使った情報収集はきわめて重大な役割を持つ。人に合って話を聞く。そこから更に話が進む。それがコネを使った情報収集である。

物事は時系列に起こるのではない。何時何分に物事がおこれば、次の何時何分に事件が起こるわけではない。最低でもシャドウランという依頼(問題提示)と問題解決によってはそうではない。

依頼されたPCたちが行動することによって「次」に動く。

レッグワークもまた、そうした「次」に向けたうごきのひとつである。それ以上ではない。レッグワークという「探針音」によって事件に、水面に波を起こすことになる。

誰かが、この事件について首つっこんでる、と。そこからそれを喜ばない相手からのリアクションが発生する。

レッグワークはそうした危険性も内包している情報収集でもある。

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またこのレッグワークのGMにとっての問題点は時間軸が異なることである。

マトリックスとレッグワークでは大きく時間軸が異なる。消費時間が異なる。これをどうするか考慮しなければいけない。そうしなければ最も消費時間の少ない方法で徹底的に情報を調べかねない。

単純な解決方法としては、「全ての時間軸を平らにする。平等に扱う」というものがある。

つまり「いろいろな準備期間が長かったがゆえにマトリックスも、レッグワークも、同様の時間を使わざるをえない、あるいはマトリックスは下準備時間に非常に時間を消費したために結果的にレッグワークと同様の時間を消費する」というものである。

非常に苦しい言い方だが、現在のところ、これが最も簡単な時間軸に対する解決方法である。

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