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2008年12月24日 (水)

シャドウランレッグワーク5「シャドウランにおけるレッグワークIV(GM側の検討課題)」

「あのような解決方法があるとは・・・」
「オオオカエチゼンだ」
「?」
「何事にも上手い解決方法はあるってことさ」

俺はウィッチと地下電車がくるのを地下鉄の待合場所で待っていた。

「ちなみにあの猫は一体なんだったんだ?」
「知らないほうがいいでしょう。ジョンソンも、恐らくあなたが知る必要性を感じていなかったからこそ伝えなかったのです。しかしそれであそこまでの解決ができるとは」
「まぁ確かに知らなかったからこそ言えた話もあるのかもしれない」
「なんにせよ、すべてを殺す必要は必ずしもない、というのは良い勉強になりました」「・・・それはよかった」

地下鉄がやってくる。少女が乗り込む。俺は乗り込まない。

ここでお別れだ。もう合うこともないだろう。

「では。ご健勝で」
「おまえさんもな。あまりその剣に血を吸わせすぎないようにな」
「努力してみます」

少女は微笑んだ。列車のドアが閉まる。

列車が進む。その姿を俺は見送った。

果たしてあの少女がこれからどんな人生を送るのかわからない。が、まぁできうる限り、幸せな人生を祈るのみだ。

俺はそんなことを考えつつ、階段を上っていった。

シャドウランナー。

俺たちは第6世界の始末屋なのか、荒事処理屋なのか。それとも。

俺に答えはでなかったが、うまくいけば、いつか答えは出るのだろう。それが死を伴うことであろうとも。肩をすくめる。

それもまた人生か。

**

レッグワークにおけるシナリオの重要性、GM側が考慮検討すべきものについて書く。これはIIIの内容と通じてる。そのため今回は個人的なGM論になりやすいことを付記しておく。

**

TRPGにおけるシナリオとは「GM側からの問題提示」に対する「PL側からの問題解決手段の提案と実施」によって作られる。

シャドウランもまたそこから外れるわけではない。

TRPGシナリオにおけるGM側からの問題提案とPL側からの問題解決手段の提案と実施には以下のような関係がある。

GMの役割 

          G-1問題提示          
     G-2内科的情報提供(PCの閃き他)
     G-3外科的情報提供(押し、引き)

PLの役割 

          P-1問題解決方法の調査検討
     P-2問題解決方法の提案
     P-3問題解決方法の実施

レッグワークはP-1、あるいはP-2,P-3に全てまたがる「問題解決方法」である。非常に応用度が高く、PL側の能力に依存する。

そのためGMは、レッグワークを行うことによって、PL側が何を求めているのか、GMとしてそのレッグワークに対して問題解決のための情報を提供するか、検討する必要がある。

レッグワーク、足を使った情報収集によって、GM側はいくつかのリアクションを起こす必要がある。それは情報であるか、その除法収集行為を望まない勢力からの何らかの「障害」の提供である。

つまり

1)GM問題の提示(GM)
    →PL問題解決方法の調査(PL)
2)GM問題解決方法の調査に対するリアクション(GM)
  (障害の提示)
    →リアクションに対するPC側のリアクション(調査、交渉、戦闘他)(PL)
3)PL側リアクションに対するGM側のry(GM)
    →GMのリアクションに対するPL側のry(PL)

のような相互のリアクションによってシナリオは進行する。

PL側のリアクションとしてとれるのは

戦闘
情報調査
交渉

でありGMがそれに対してとれるのは

依頼
内科的情報提供(PC側の閃き、PCの知力ロールによる閃きによってアイディアが浮かぶ)外科的情報提供(押し 状況を無理矢理進行させる、引き PL側に興味を持たせるような、PLを誘導させるex)物音、臭い、謎の手紙(メール)、謎の情報提供者他)
障害の提供

などが考えられる。

GMは常にこのレッグワークによってPL側に何を情報として与えたいのか、問題解決としてのどの部分になっているのかを考えて置く必要がある。

基本戦闘によって解決するのであれば、GM側として以下は最低限必要な情報である。

0)依頼内容

  期限日時、報酬、必要経費の有無
  簡単な敵対勢力の情報
  作戦実施の場所
  作戦によって入手してほしいアイテム(人物か、物品か)
  その簡単な情報
  引き渡し方法
  作戦場所への移動手段、撤退手段
  他質問があった場合の連絡経路
  緊急連絡先

1)敵対勢力について
  数、武装、勢力の正体、目的
 (これは調査によって判明する)
2)作戦が遂行される場所
  治安、人の有無、どのような人物がいるのか
 (これは調査によって判明する)
3)場所への移動と撤退方法
 (PC達の自前か、用意されるのか)
  PCたちがそれに満足できなければ自前で用意させるようにする
4)作戦によって得られる収穫物
  人間か、物品か、その正体
  (これは調査によって判明する)
5)依頼者の正体と目的
  (これは調査によって判明する)

レッグワークは上記の最初に提示された0)を埋めていくパッチワーク作業であり、最終的にはそれによってパッチワーク全てを埋めることすら可能な作業である。

そしてそれはGMとPLの相互の信頼によって行われる。相互信頼の結び方はこのコラムで書ける範囲を超えるので今回は割愛する。

GMはこのことを肝に銘じておかねばならない。

**

以下は余談である。

個人的に、サイバーパンクとは雰囲気である。レッグワークにおいての情報提供、交渉にて必要なものは、その内容もさることながら、「雰囲気」が重要視されると思う。

GMはPCを楽しませねばならない。そのため、「雰囲気」を重視すること、つまり、あの2070年代の暗黒の世界がどのようなものなのか、そしてその暗黒の世界においてどのように、気高く、あるいはみっともなく生きているのか、描写しなければならない。

レッグワークにおけるその「雰囲気」の描写は、つまりPCの社会的立場、資産の有無、その社会的立場、社会的組織に属しているのかどうか、科学技術に慣れ親しんでいるのか、魔法に慣れているのかどうか、魔法をしっているのかどうかによって情報収集対象の態度や、その会合場所は大きく異なる。サムライとメイジでは、相手は態度を変える。

まして会合場所は高級ホテルのレストランか、バーか、裏路地かによっても大きく変わる。

GMは、それを考慮しつつ情報収集相手を演じる必要がある。

それが「雰囲気」の醸成に大きく関わるからである。

**

以上。

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